薬局にいないときも“つながって”患者さまの健康をサポート

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お薬を正しく使うことは、治療においてとても重要です。間違った使い方をすると効果が薄れたり、健康を害したりする恐れもあります。そのため、日本調剤の薬局では、薬剤師から患者さまにお薬の適切な使用法や、副作用などの情報をお伝えした上でお薬をお渡ししています。

そして2020年9月、お薬をお渡しするときだけではなく、服薬期間中にもフォローを行うことが義務付けられました。具体的には、必要に応じて患者さまのお薬の使用状況を継続的かつ的確に把握し、必要な情報提供や指導を行うことが定められました。


なぜ服薬期間中のフォローが義務化されたのか、その背景をお伝えするにあたって、まずは「医薬分業」についてお話しさせていただきます。

薬剤師が患者さまに果たすべき役割

薬剤師の役割は「医薬分業」という枠組みの中にあります。これは、それぞれの分野の専門家である医師と薬剤師が、日本の医療システムの中で明確な役割分担と強固なチームワークをもって患者さまをサポートする医療制度であり、信頼される医療システムに不可欠な仕組みとして位置付けられています。

医薬分業を示す図(医師、薬剤師の患者さまに対するそれぞれの役割・関係性)

2022年現在、全国での分業率は7割を超えています。しかし、国民の医療を支えるという「医薬分業」の本来の機能、役割が十分に浸透しているとはいえない状態です。

※日本薬剤師会HP 「医薬分業進捗状況(保険調剤の動向)」より

医薬分業が患者さまの安全につながっているという実績がある一方で、薬局や薬剤師ごとに患者さまへのサポートの質に差があるという指摘もあったことは否めません。服薬期間中のフォローが義務化された背景には、こうした差を是正し、「医薬分業」のあるべき姿に近付けようという考えがありました。


「服薬期間中のフォロー」とは、つまり患者さまとコミュニケーションを取ることを意味します。これまで、お電話での服薬状況の確認などを地道に続けてきた当社にも変化が生まれています。

薬局と患者さまのコミュニケーション機能「つながる」

手にしたスマホに表示される、日本調剤の電子お薬手帳「お薬手帳プラス」のトップ画面

日本調剤では、患者さまと”つながって”服薬状況をいつでもサポートできるよう、自社開発の電子お薬手帳「お薬手帳プラス」に「つながる」というコミュニケーション機能をご用意しています。薬局と患者さまがチャットボット形式でコミュニケーションをとることができる本会員限定の機能として、日本調剤の薬局をご利用の患者さまにご利用いただいています。

お薬の使用状況や体調の変化をサポート

日本調剤の電子お薬手帳「お薬手帳プラス」の機能「つながる」での副作用経過確認連絡のチャット画面

日常の服薬期間中も変化がないか、「つながる」機能を通じて薬局からご連絡しています。患者さまは選択肢から選んで簡単に回答することが可能です。ご回答内容によっては薬局よりお電話にて詳細な状況をお伺いし、必要に応じて医療機関へも情報共有しています。

患者さまからの気軽な相談も

日本調剤の電子お薬手帳「お薬手帳プラス」の機能「つながる」で子どものお薬の飲ませ方について質問しているチャット画面

「つながる」にはお薬について相談できるチャットボットが備わっていますので、患者さまからも、お薬の服用方法やお子さまへの飲ませ方、服用タイミングや服用後の体調など、お薬に関する疑問が生じた際に問い合わせいただくことが可能です。もちろん疑問が解決しなければ直接薬剤師に電話で相談することも可能です。


お薬の服用中に困ったとき、気軽に薬剤師に相談する―――。こういった習慣自体がまだなじまない方も多いことでしょう。気軽にいつでも使える「つながる」は、患者さまと薬剤師のこれからの新しいコミュニケーションの入り口として、お薬を安心して使用できる生活をサポートしていきます。

日本調剤では、医療者がそばにいない服薬期間中にも患者さまが安心して治療・服薬を続けられるようサポートしてまいります。



【参考文献】
日本薬剤師会 薬剤使用期間中の患者フォローアップの手引き(第1.2版)
厚生労働省 令和2年度診療報酬改定の概要

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