「栄養」と「栄養素」のはなし【栄養だより2020年8月号】
栄養のはなし
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。
8月4日は「栄養の日」!
日本栄養士会では毎年8月4日を「栄養の日」、8月1日から7日を「栄養週間」として、日本中の皆さまが「栄養を楽しむ」生活を、全国の管理栄養士・栄養士とともに応援しています。栄養について考え、普段の食事を見直してみましょう!
栄養素の種類と働き
私たちは生命活動を維持するために必要なものを外界から取り入れて利用し、不要なものを排泄するという活動をしています。この一連の活動を「栄養」といい、栄養のために外界から取り入れるものを「栄養素」といいます。
一般的にエネルギー源になるのは糖質・たんぱく質・脂質で、この3つを「エネルギー産生栄養素」といいます。健康を維持するためには栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
糖質
体や脳を動かす主要なエネルギー源として使われます。糖質が足りなくなると、足りないエネルギーを補うために筋肉や脂肪が分解され、逆に糖質を過剰に摂取すると脂肪として蓄積されます。
●糖質を多く含む食品の例●
穀類(ご飯、パン、麺) / いも類 / 豆類 / 果実
たんぱく質
筋肉や内臓などの主要な構成成分です。たんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、そのうち9種類は体内で合成することができない「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から補う必要があります。
●たんぱく質を多く含む食品の例●
肉類 / 魚類 / 大豆製品 / 卵 / 牛乳・乳製品
脂質
エネルギー源として使われるほか、体の構成成分となったり、正常なホルモンの働きを助けます。
肌や髪をきれいに保つためにはある程度の脂質が必要ですが、脂質の摂り過ぎは肥満の原因となるので、注意が必要です。
●脂質を多く含む食品の例●
植物油 / バター
それぞれの栄養素の働きを理解して、バランスの良い食事を心掛けましょう!
バランスの良い食事のポイント や 免疫力を下げない食事のポイント についてはこちらで解説しています。
●関連リンク
【参考文献】公益社団法人 日本栄養士会."「栄養の日・栄養週間 2020」、今年はオンラインで開催!".https://www.dietitian.or.jp/84/2020/5.html,株式会社タニタ."食事を構成する栄養素".https://www.tanita.co.jp/health/detail/24,厚生労働省."エネルギー産生栄養素".e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-013.html,江崎グリコ株式会社."栄養成分百科".https://jp.glico.com/navi/dic/index.html
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