これって花粉症かも...と思った方へ

健康まめちしき

花粉症のシーズン到来、あなたの症状も?

春先になると街でよく見かける、大きなくしゃみをしている人や、鼻水が止まらずティッシュが手放せない人、目が赤くなってしまっている人…。

「花粉症の人って大変そう」と思っていたけど、このごろ同じような症状が急に出てきた気がして、「これって花粉症?」と思うことはありませんか?

今回は、その「ちょっと気になる花粉症」についてお話しします。

花粉症のメカニズム

花粉症は、アレルギー性疾患の一つ。「季節性アレルギー性鼻炎」「季節性アレルギー性結膜炎」などの総称です。花粉症の原因となる花粉はスギ・ヒノキ・ブタクサ・ヨモギ・セイタカアキノキリンソウなど、1年を通してさまざまありますが、特に春先になると、スギ花粉による花粉症の症状の方が多くなります。


そのメカニズムは、まず口や鼻・目に花粉が入ると、体がそれを「異物」と判断します。その異物から体を守ろうとして起こるのが花粉症の症状です。花粉が体に入るのを感じてくしゃみで体の外に出したり、鼻水で洗い流したり、鼻づまりを起こしたりと、花粉を体の中に入りにくくする、人の体の作用なのです。

しかし、花粉に過剰に反応してしまうことにより、日常生活に支障が出て困ってしまうこともあります。

主な症状

くしゃみ/鼻水/鼻づまり/目や皮膚、のどの腫れやかゆみ/せき/熱っぽい/頭痛/お腹がゆるくなる/イライラ/食欲不振
上記の症状のうちのいくつかは、かぜや他の病気の症状と重なるものがあります。鼻水やくしゃみが出るので花粉症初期には「あれ?かぜひいたのかな?でもなんか違う…」と戸惑う方もいらっしゃいます。自分ではわかりにくいものですので、思い当たる症状があれば、早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

花粉症のお薬 〜早めに服用した方が良いお薬も!〜

花粉症とわかったら、まず「マスク」「うがい・手洗い」などで、できるだけ花粉を吸い込まないよう心掛けましょう。また、お酒やタバコを控えたり、食事や運動に気を配るなどして日頃の生活習慣を改善し、体の免疫力を高めることも大切といわれています。


また、花粉症の症状を抑えるために、さまざまな形の治療薬があります。医師や薬剤師に相談して、あなたの症状に合ったお薬を選びましょう。症状が出始めてからすぐに服用することで、重症化を防ぐことができるお薬もあります。 日常生活の質を保つためにも、専門家に相談して早めに対処しましょう。

剤型の種類1 症状全般に「内服薬」

錠剤

お薬を固形にしたものです。コップ1杯の水かぬるま湯で飲みましょう。

口腔内崩壊錠(OD錠)

少量の唾液や水で溶け、スムーズに飲み込めます。錠剤が苦手な方や、飲み込む力が弱いお子さん、高齢者の方も安心して服用できます。

粉末剤

お薬を粉末にしたものです。早く吸収されるのがメリットです。

顆粒

粉末剤よりも粒を大きくし、取り扱いやすく、飲みやすくしたお薬のことです。味をつけて、より飲みやすくしたタイプもあります。

カプセル剤

ゼラチンなどで薬剤を包んだ飲みやすいお薬のことです。苦みや臭いを感じず、心地よく服用できます。

ドライシロップ

水などで溶かして服用する粉剤のことです。固形物が苦手なお子さんなどに向いています。

剤型の種類2 目の症状には「点眼薬」

点眼薬

目に直接投与する液体のお薬です。局部に直接作用し、全身への副作用が少ないというメリットがあります。容器の先がまつげや目に触れないようにしましょう。

剤型の種類3 鼻の症状には「点鼻薬」

点鼻薬

鼻の中にスプレーするタイプのお薬です。局部に直接作用し、鼻づまりや鼻の炎症を抑えます。点眼薬同様、全身への副作用が少ないのがメリットです。用法通りに使うことが大事です。

気軽に薬局に相談してみましょう

症状が出てきたら、早めに医療機関を受診した方が症状の改善につながりますが、当社が実施した花粉症経験者を対象にしたアンケート調査の結果では、花粉症でありながら病院に行かないという方が全体の約4割。その理由として上位に挙がったものは下記の通りです。

花粉症経験者が病院に行かない理由

1位 我慢できる程度だから

2位 面倒だから

3位 病院に行っても完治するわけではないから

4位 市販薬で十分だと思うから

5位 毎年のことで病気ではないと思うから

早めに医療機関の受診をおすすめすることはもちろんなのですが、自覚症状が軽いと思われる方、あるいは忙しくて病院にいくことが難しいという方は、身近にある薬局で相談してみてはいかがでしょうか。薬局には花粉症の市販薬があります。市販薬は病院に行かなくても買うことができる薬です。市販薬を使いたいという方は、ぜひ薬局の薬剤師にご相談してみてください。薬の専門家である薬剤師は、患者さまの症状や生活習慣などに応じて市販薬をご案内しています。

「たかが花粉症の薬」と、自己判断でお薬を使用することは危険な場合があります。

たとえば、あなたがいま他の病気で飲んでいるお薬があったら、そのお薬と市販薬、同時期に使用するには注意をしないといけないものもあるからです。

また、病気でなくとも、あなたの体質であったり、過去にかかったことのある病気であったり、お薬を選ぶ際には注意しないといけないことがあります。

このように、薬剤師は、処方箋を基に調剤したお薬だけでなく、市販薬についても同様の確認をしてお薬をお渡ししています。市販薬の購入の際は、専門家の薬剤師に遠慮なくご相談ください。

花粉症対策に薬局を活用しましょう

薬局ではお薬を買うことができるだけでなく、マスク等の花粉症ケアの商品もあります。薬局を賢く活用して花粉症対策を行い、快適な日常生活を送ることができるようにしましょう。
【監修】日本調剤 教育情報部

※ 特定の医薬品を推奨するものではありません。ご本人が自覚される症状等がある場合は、早めに医師・薬剤師へご相談ください。

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