税金が戻ってくる?! セルフメディケーション税制って何?
なるほどトピックス
2017年1月からスタートした税制、その名も「セルフメディケーション(自主服薬)税制(医療費控除の特例)」が、2022年1月よりさらに利用しやすくなりました。
「初めて聞いた!それってどんな制度なの?」「そもそもセルフメディケーションって何?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
薬剤師であり、当社で市販薬(OTC医薬品)を扱うスペシャリスト、ヘルスケア推進部の塚本航也がセルフメディケーション税制について分かりやすく解説します。
そもそもセルフメディケーションって何?
たとえば、かぜっぽい症状が出た時に市販の風邪薬を飲んで症状の悪化を抑えたりするのもセルフメディケーションですね。
では、新しくスタートした「セルフメディケーション税制」とはどんな制度なの?
本人または生計を一にする家族がOTC医薬品を購入した際に、その年間の合計額が税込12,000円を超えた分(上限88,000円)について、所得控除を受けることができます。1月からの1年間で購入した分に適用され、翌年の確定申告で申請できます。
この制度が始まった背景として、医療費の増加があります。症状の軽い病気であれば、病院などの医療機関を受診するのではなく、医療用医薬品と同じ成分を含んだ市販のOTC医薬品を活用して健康管理を行うことで、医療費を減らそうという意図があります。
また、税の控除が受けられるメリットがあるこの新税制で、先ほどの「セルフメディケーション」を推進し、自身の健康管理や疾病予防の意識を高めたいという狙いもあります。
「セルフメディケーション税制」は誰でも利用できるの?
- ・所得税、住民税を納めている。
- ・申告対象となる1年間(1月~12月)に、特定健康診査(メタボ健診)、予防接種、定期健康診断(事業主健診)、健康診査、がん検診のいずれかを受けている。
- ・現行の医療費控除を受けていない方
すべてのOTC医薬品が対象なの?
セルフメディケーション税制の対象となる商品パッケージには下のようなマークがついています。
※本マークの表示義務はないため、生産上の理由からマークがついていないものもありますので、詳しくは薬局のスタッフにお尋ねください
<「セルフメディケーション税制」識別マーク>
<レシートの印字例>
気になる減税額。どのくらいお得になるの?
(例)
38,000円(控除額)×10%(住民税分)=3,800円
→減税額は7,600円+3,800円=11,400円 となります。
どうやって申告すればいいの?
セルフメディケーションを活用しよう!
ぜひ、市販薬を賢く使ってご自身の健康管理に役立ててみてください。自分に合った市販薬選びのためにも、お気軽に薬局・薬剤師にご相談ください。
~薬剤師からの市販薬の選び方アドバイス~
・いつから症状が出ているか
・どのような症状が出ているか
・アレルギーや副作用があるか
・ほかに現在服用している薬があるか
・誰が服用するのか(子どもの場合は年齢も)
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