体調管理に必要な栄養素!~ビタミン・ミネラル~【栄養だより2021年6月号】

栄養のはなし

たくさんの果物と野菜の山
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。

ビタミンとミネラルの働き

ビタミンとミネラルは人体の機能を正常に保つために必要な栄養素です。どちらも体内で合成することがほとんどできないので食物から摂る必要があります。ビタミン、ミネラルには多くの種類があるので今回はその一部をご紹介いたします。

ビタミン

水溶性ビタミン

水に溶ける性質があるので、生のままもしくはスープにして汁ごと食べるのがおすすめです。

ビタミンC
コラーゲンをつくる働きがあり、パプリカ、かぶなどに多く含まれています。
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変える働きがあり、玄米、豚肉などに多く含まれています。
ビタミンB2
細胞の再生や脂質の代謝を助ける働きがあり、ほうれん草、納豆などに多く含まれています。
ビタミンB6
免疫機能の正常な働きの維持やたんぱく質の代謝を助ける働きがあり、ブロッコリー、まぐろなどに多く含まれています。

脂溶性ビタミン

油に溶ける性質があるので、油と一緒に食べるのがおすすめです。

ビタミンE
抗酸化作用があり細胞の健康維持を助けたり、血管を健康に保つ働きがあります。アボカド、かぼちゃなどに多く含まれています。

ミネラル

ミネラルは互いに吸収や働きに影響を与え合うことがあるため、適正量をバランスよく摂ることが大切です。
亜鉛
皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、牡蠣、きな粉などに多く含まれています。
赤血球の構成成分で全身に酸素を運ぶ働きがあり、レバー、ひじき、小松菜などに多く含まれています。
カルシウム
歯や骨の構成成分となり、牛乳、大豆製品などに多く含まれています。
カリウム
ナトリウムを尿中へ排泄する働きがあり、野菜、果物類などに多く含まれています。
リン
骨を形成するために必要不可欠ですが、摂りすぎるとカルシウムの吸収を阻害してしまうため注意が必要です。卵黄、魚類、加工食品(チーズ、カップ麺、ベーコンなど) などに多く含まれています。

※ミネラルは過剰摂取により中毒を引き起こすことがあります。特に腎疾患のある方は医師の指示によりカリウムの摂取を控える場合があるため医師の指示に従いましょう。

1日に必要な野菜や果物の目安量

ビタミンやミネラルが豊富な野菜を摂ろう!

成人の1日あたり野菜摂取目標量は350g以上です。中でも緑黄色野菜の目標量は120g以上とされているため、残りを淡色野菜で摂るとよいでしょう。
小松菜、トマト、ピーマン

緑黄色野菜

小松菜、トマト、ピーマン など

淡色野菜

レタス、キャベツ、もやし など

野菜料理小鉢1皿分の野菜重量が約70gなので、摂取目標量を満たすためには1日に野菜料理小鉢5~6皿食べることを目安にしましょう!
小鉢1杯のきゅうりの酢の物

小鉢1皿分と数える料理

野菜サラダ、きゅうりの酢の物、ほうれん草のおひたし など


野菜炒め、野菜の煮物などの料理は小鉢2皿分換算しましょう。

果物は1日200gを目安に食べよう!

みかんとりんご

果物ごとの200g分の目安

りんご … 1個

みかん … 2個

バナナ … 2本

いちご … 12個


糖尿病や肥満の方は食べ過ぎないように注意が必要です。医師の指示がある方は指示に従いましょう。

管理栄養士のお悩み解決部屋

1日に必要な野菜の量は分かったけど、毎日この量を摂るのは大変……手軽に野菜を摂るにはどうしたらいいかしら?

令和元年の国民健康・栄養調査の結果でも、日本人の野菜摂取量の平均値は280.5gと、目標より約70g不足しています。まずはいつもの食事に野菜料理を1品プラスすることを意識してみましょう!

手軽に野菜を摂るためのポイントをご紹介します。

【ポイント1】簡単に食べられる野菜を常備する

レタスやキュウリ、トマトなどそのままでも食べられる野菜を常備しておくと、忙しい朝でも野菜を取り入れやすくなります。


【ポイント2】加熱調理でかさを減らす

炒めものや煮物にするとかさが減るので生野菜よりもたくさん食べることができます。


【ポイント3】外食の時は定食メニューを選ぶ

麺類や丼ものなどの単品メニューは野菜が少なくなりがちなので、野菜の小鉢がついた定食メニューを選ぶとよいでしょう。


【ポイント4】野菜ジュースや青汁で補う

必要な栄養素を摂るために野菜ジュースや青汁を食事の補助として活用するのもおすすめです。野菜ジュースを選ぶ際は、100%野菜であること、さまざまな種類の野菜が入っていること、砂糖や食塩が入っていないこと、の3点を基準にするとよいでしょう。

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栄養だより2021年6月号(PDF)

【参考文献】厚生労働省.”ビタミン”.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”ビタミンCの働きと1日の摂取量”.健康長寿ネット.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”ビタミンB1の働きと1日の摂取量”.健康長寿ネット.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b1.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”ビタミンB2の働きと1日の摂取量”.健康長寿ネット.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b2.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量”.健康長寿ネット.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b6.html,厚生労働省.”ミネラル”.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-035.html,厚生労働省.” 野菜、食べていますか?”.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-015.html,キユーピー株式会社.”野菜をたくさん食べて健康”.https://www.kewpie.com/education/information/vegetable/health/,農林水産省.”食事バランスガイド早分かり”.https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”果物の摂取量の目安”.健康長寿ネット.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/fruit.html,厚生労働省.”令和元年国民健康・栄養調査結果の概要”.https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf,公益社団法人日本栄養士会.”1日350gの野菜を食べるための工夫とは?”.NU+.https://www.nutas.jp/category/knowledge/id1996.html,東京都福祉保健局.”もう一皿野菜をプラスしよう!”.とうきょう健康ステーション.https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kensui/ei_syo/yasai/

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