使ってみよう!食事バランスガイド【栄養だより2021年8月号】
栄養のはなし
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。
ご存じですか?「食事バランスガイド」
食事バランスガイドとは、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安を分かりやすく示したもので、健康で豊かな食生活の実現のために厚生労働省と農林水産省によって決定されました。実際に食事バランスガイドを活用して、日々の食事を見直してみましょう!
食事バランスガイドの見方
食事バランスガイドでは1日の食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つの料理グループに区分し、区分ごとの目安量を一つ、二つ…の「つ(SV/サービング)」という単位を用いて示しています。
コマの形で示すことにより「食事のバランスが悪くなると倒れてしまう」というメッセージがこめられています。図が示すその他の要素については次のように表現されています。
回転
… 運動
回転(=運動)することにより初めてバランスが確保できるというメッセージが込められています。
軸
… 水・お茶などの水分
一日の食事の中で欠かせない体の主要な構成成分であることを示しています。
ヒモ
… 菓子、嗜好飲料
「楽しく適度に」というメッセージを添えて、コマを回すためのヒモとして表現されています。
「つ(SV)」の基準となる料理例
主食
1つ=ごはん小盛1杯、食パン1枚
1.5つ=ごはん中盛り1杯
2つ=うどん1杯、もりそば1杯、スパゲティー
副菜
1つ=野菜サラダ、酢の物、おひたし
2つ=野菜の煮物、野菜炒め
主菜
1つ=冷奴、納豆、目玉焼き
2つ=焼き魚、魚のてんぷら
3つ=ハンバーグ、豚の生姜焼き、から揚げ
牛乳・乳製品
1つ=牛乳コップ半分、ヨーグルト1パック
2つ=牛乳瓶1本分
果物
1つ=みかん1個、柿1個、りんご半分
一人ひとりに合った適量の食事をしよう!
「食事バランスガイド」のコマの大きさ(適量)は、性別、年齢、身体活動レベルによって、「何を」「どれだけ」食べたらいいのかが異なります。ご自身の年齢と身体活動レベルを考え、コマの大きさを決めましょう。男性は左側、女性は右側から当てはまるものを確認してください。
身体活動レベルとは?
日常生活や運動などの活動量に応じて3つの段階に分かれます。通常の生活では、ほとんどの人が「低い」もしくは「ふつう」に該当します。
「食事バランスガイド」では、身体活動レベル「ふつう」「高い」に該当する人を「ふつう以上」としています。
高い
立ち仕事や移動が多い仕事、または活発な運動習慣を持っている人
ふつう
座り仕事が中心だが、軽い運動や散歩などをする人
低い
1日のうち座っていることがほとんどの人
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食事バランスガイドは誰でも使えるツールですが、糖尿病や腎臓病などで食事指導を受けている方は、医師や管理栄養士に相談した上で活用してください。
また、日本調剤の管理栄養士へのご相談は、どなたでもご利用いただけます。病気というほどではないけれど、ちょっと健康のことが気になるな……と思ったら、ぜひお気軽にお近くの日本調剤にお立ち寄りください。
【参考文献】厚生労働省.”食事バランスガイド(基本編)”.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-007.html,農林水産省.”一日に必要なエネルギー量と摂取の目安”.実践食育ナビ.https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/required.html
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