おいしく活発に!秋を健康に過ごすためには?【栄養だより2022年9月号】
栄養のはなし
「食欲の秋」に食べ過ぎを防ごう!
秋に食欲が増すのはどうして?
夏と比べて日照時間の短くなる秋にはセロトニンの分泌量が減少するので、食欲を抑える働きも弱くなり、食欲が増してしまうと考えられています。
セロトニンの分泌を促す4つの方法
一定のリズムでの運動は、セロトニンの分泌を促します。具体的な運動法としてはウォーキングやジョギングがありますが、日常生活でリズミカルに掃除機・モップがけを行うこともおすすめです。
必須アミノ酸の一つである「トリプトファン」は、セロトニンをつくりだすための原料になります。トリプトファンはチーズやバナナ、マグロなどに多く含まれているので、積極的に摂りましょう。
良質な睡眠は、セロトニンの分泌を促します。また、朝起きた後に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、不規則な睡眠によって減少しがちなセロトニンの分泌が正常に戻るといわれています。
ラベンダーやカモミールの香りはセロトニンの分泌によいとされています。良い香りでリラックスし、気分転換しましょう。
食べ過ぎを防ぐための食事・調理のポイント
□食べる順番に配慮する
きのこや海藻などカロリーが低く、食物繊維を豊富に含む食べ物を最初に食べると、血糖値の上昇が抑えられます。きのこや海藻類の後に、たんぱく質を多く含む主菜(肉や魚)、次に炭水化物の多い主食(ご飯)を食べるようにしましょう。
□かむ回数を増やす
食事をよくかんで時間をかけて食べることで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。また、食材を大きく切る、食感を残すように固めに調理することで自然とかむ回数がアップします。
「スポーツの秋」にエネルギー消費量を知ろう!
エネルギー消費量とMETs
どのような生活活動と運動が同程度のエネルギーを消費するのか、以下の表で確認してみましょう。
METsを用いたエネルギー消費量の計算方法
(例)体重50kgの人が0.5時間普通歩行した場合
3METs×50kg×0.5h×1.05=78.8kcal
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【参考文献】株式会社タニタ.”女性特有のホルモンバランスとダイエット”.https://www.tanita.co.jp/health/detail/18,株式会社世田谷自然食品.”健康法|リズム運動ではつらつと”.2020年9月14日.https://www.shizensyokuhin.jp/archives/articles/767,厚生労働省.”果物”.e-ヘルスネット.2018年10月26日.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html,うるおいのある食生活推進協議会.”FACTBOOK -果物と健康-(六訂版)”.2018年8月.http://www.kudamono200.or.jp/booklet/pdf/factbook6_2.pdf,農林水産省.”主な果物の健康機能性”.https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/iyfv-34.pdf,農林水産省.”aff(2018年10月号)”.https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1810/pdf/1810_all.pdf,農林水産省.”奥深いぶどうの世界”.https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1905_06/spe1_01.html,スポーツ庁.”「運動強度(METs)」で見る、効果的な身体活動は?”.スポーツ庁Web広報マガジンDEPORTARE.2020年10月23日.https://sports.go.jp/tag/life/mets.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”運動強度とエネルギー消費量”.健康長寿ネット.2019年2月 1日.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/undou-kiso/undou-energy.html (閲覧日:2022年8月23日)
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