ライフステージで異なる!口腔ケアの方法を学ぼう【栄養だより2024年8月号】
栄養のはなし
自分の歯で食事を楽しむために大切な「口腔ケア」
日ごろの口腔ケアのポイント
ライフステージ別の口腔ケアのポイント
・よくかむ習慣をつける
・乳歯は虫歯になりやすいため、保護者の仕上げ磨きが必要
・虫歯や歯周病、生活習慣改善に自ら取り組む習慣をつける
・歯周病の増加や悪化が進みやすいため、定期検診や自らの口腔ケアによる予防が大切
・歯の喪失により食事量が低下する
・むせ、誤嚥(ごえん)のリスクが増加する
食べ物をしっかりとかんで口腔ケア!かむことの効果
ひみこの歯がいーぜ
【み】 味覚の発達:素材そのものの味がよくわかるようになり、味覚が発達します。
【こ】 言葉の発音がはっきり:口まわりの筋力が鍛えられ、しっかりとした発音になります。
【の】 脳の発達:脳細胞の働きが活発になり、子どもの知育や高齢者の認知症予防に役立ちます。
【は】 歯の病気を防ぐ:虫歯や歯周病を予防する唾液の分泌量が増加します。
【が】 ガンの予防:唾液によって、食べ物の中の発がん性物質や細菌が減少します。
【いー】胃腸の働きを促進:消化酵素がたくさん出て、食べ物の消化を助けます。
【ぜ】 全身の体力向上と全力投球:歯が丈夫になるとともに、かみしめる力がつき、運動パフォーマンスが向上するといわれています。
管理栄養士のお悩み相談部屋
「食べ物はよくかみなさい」といわれるけど、具体的に何回くらいかめばいいのでしょうか?
口腔ケアのために重要な、かむ回数を増やすコツ
根菜・豆・きのこ・麦などの食物繊維が豊富な食材や、こんにゃく・たこ・いかなどの弾力のある食材など、歯ごたえのある食材を選びましょう。食感の異なる食材を組み合わせることもおすすめです。
食材を大きめに切ったり、硬めにゆでたりすると、かむ回数が増えます。また、普段千切りにしている食材をざく切りにしたり、薄切りにしている食材を乱切りにしたりして、切り方を変えることもよいでしょう。
薄味にすることで料理を味わいながら食べることができ、結果的にかむ回数が増えます。
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日本調剤の管理栄養士へのご相談は、処方箋をお持ちでない方でも、どなたでもご利用いただけます。病気というほどではないけれど、ちょっと健康のことが気になるな……かむ回数を増やす食事のコツについてもっと知りたい方は、ぜひお気軽に、お近くの日本調剤までお立ち寄りください。また、薬局にご来局いただかなくても、オンライン栄養相談でも皆さまの食事・栄養をサポートしております。オンライン栄養相談をご希望の方は以下の予約フォームよりお申込みください。
【参考文献】東京都保健医療局.”東京都歯科保健推進計画「いい歯東京」(第一次改定)”.2024年3月.https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/shikahoken/mokuhyo/shikakeikaku1kai.files/00shikakeikakukai1.pdf,公益社団法人日本歯科医師会.”「8020(ハチマルニイマル)運動」とは?”.https://www.jda.or.jp/enlightenment/8020/,株式会社学校食事研究会.”ひみこのはがいーぜ”.月刊学校の食事.https://www.gakkounosyokuji.com/無料ダウンロード/食育標語/ひみこのはがいーぜ/,一般財団法人日本口腔保健協会.”ひみこのはがいーぜ”.https://jfohp.or.jp/info/2019/5002/ひみこのはがいーぜ,日本歯科衛生士会.”噛む力を保ちましょう”.https://www.jdha.or.jp/pdf/health/hatookuchi_20200401_2.pdf,山口市.”よく噛んで健康の維持を”. 2023年6月1日.https://www.city.yamaguchi.lg.jp/site/kenko/139214.html(閲覧日:2024年7月24日)
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